キャンペーン成功!親権者等による体罰禁止の改正法が成立しました!

「虐待死をなくしたい!子どもへの体罰・暴力の法的禁止を求めます!」キャンペーン署名に協力いただきました皆さま、拡散に協力いただきました皆さま、本当にありがとうございました。2019年6月19日、親権者等による体罰禁止の改正法が満場一致で成立しました。子どもの虐待死をなくすための、とても大きな一歩だと思っています。(写真は2190619毎日新聞より)

2018年3月の東京都目黒区の結愛(ゆあ)ちゃんの虐待死から1年。途中、政府から虐待防止の緊急対策も出されましたが、その中には「体罰禁止」は盛り込まれませんでした。そんな中、2019年1月に千葉県野田市で心愛(みあ)ちゃんの虐待死がありました。どちらも「しつけ」のための体罰によるものでした。

仲間と共に約10年にわたって、子どもへの体罰禁止の法的明示について訴えてきました。法的明示はもちろんハードルが高いと思っていましたから、「叩かない子育て講座」「感情的にならない子育て講座」で叩かないで育てようとお伝えしてきました。親が感情的にならないように、感情のコントロール、いろいろなサポートを借りること、夫婦のパートナーシップ(夫婦で協力して子育てできるように)、働き方(ストレスがたまりすぎないように、ワンオペ育児にならないように)なども、子育て中の親に、妊娠中の親に、そして支援者などにもお伝えしてきました。ただ、草の根活動ですから、日本全国の意識を変えることには程遠い活動です。

そんな中の、虐待死の事件。結愛ちゃんのときもですが、体罰禁止の明示が見送られた中での、心愛ちゃんの虐待死。もういてもたってもいられず、仲間に署名活動をスタートすることを(相談)宣言し、呼び掛け文を一気に書き上げました。

以下は、2019年2月4日にスタートした署名サイトに書いた文章です。

虐待死をなくしたい!子どもへの体罰・暴力の法的禁止を求めます!
http://chng.it/QQVtHNbN
目黒の5歳の女の子、結愛ちゃんの虐待死から約1年。また虐待によって10歳の女の子、心愛ちゃんの命が奪われてしまいました。
両方の事件とも、父親が「しつけだった」とコメントしています。
さらに、1月5日には片づけをしなかった2歳児を母親が罰のためにベランダに出し、その後2歳児がベランダから落下して死亡する事故も起こっています。罰を与えたことによって、予期せぬ、取り返しのつかない事故につながってしまいました。
しつけのために叩く、体罰を加えることが日本で容認されているからこそ、それがエスカレートし、子どもの命を奪ってしまうケースが後を絶ちません。
効果的に体罰等や虐待を減少させ虐待死を減少させるためには、体罰等の法的禁止と啓発を速やかに行う必要があります。の体罰・暴力の法的禁止を求めます!

★二度と虐待死を起こさないために、ぜひ児童福祉法等の改正が予定されている今国会での「日本での子どもへの体罰・暴力の法的禁止」を実現させましょう。法的禁止は児童福祉法や児童虐待防止法に1項あるいは数語つけ加えることでも実現できます。
集まった署名は、超党派「児童虐待から子どもを守る議員の会」、自民党「児童の養護と未来を考える議員連盟」、内閣府、厚生労働省、文部科学省、法務省など国会議員や政府に届け、「子どもへの体罰・暴力の法的禁止」の実現への行動を呼びかけます。

体罰容認派が多い日本で、キャンペーンスタート時には、「本当に署名が集まるのか?」と大きな不安も抱えながらというのが、本音でした。さらに、すでに国会会期がスタートしている中、「いつまでに達成するの?」と確認され、「でも、今年いっぱいとか、来年なんて、もう言ってられない!今国会中!」と、自分に言い聞かせるように、愛と勇気と覚悟を持って署名キャンペーンをスタートしたのが、ついこの間のような、ずいぶん前のような気がします。

たくさんの方が署名くださり、たくさんの方がシェアくださったり、呼びかけてくださいました。また、たくさんの議員の方々(秘書の方含め)も動いてくださいました。署名の手渡しのほか、仲間と共にロビー活動も行いました。本当に皆さまのおかげです。

ただし、体罰禁止の改正法成立は、ゴールではなくスタートラインです。

詳しくは「キャンペーン成功!親権者等による体罰禁止の改正法が成立しました!」をご覧ください。

法改正とセットで体罰等によらないしつけ、子育て、教育の社会啓発活動を徹底することにより体罰等の減少につながることが他国の事例から報告されていますので、今後の動きが大切です。

みなさま、今後ともどうぞよろしくお願いいたします!